ねっとWORK(2018 Dec.)今月のラインナップ

2018.12.23 (日)

2018年12月号ラインナップ

人をつなぎ、新しい動きを創る情報マガジン
【ねっと WORK 2018年12月号】
今月は以下のようなラインナップとなっております。

  ★今月のラインナップ :移動時間は労働時間にあたるのか?
     ★情報BOX     :中小企業の人手不足
★北村先生に聞いてみよう!:外国人採用の注意点
 ★MRパートナーズNOW :今年も1年、本当にありがとうございました!
PDF版PDFファイルでもご覧いただけます。

特集 移動時間は労働時間にあたるのか?


文:MRパートナーズ 猶木 貴彦

  最近、駅のベンチや電車の中でパソコンを開いて仕事をしているビジネスマンをよく見かけます。この人達は当然に労働時間として管理されているように思われますが、実際はどうなのでしょうか?
今回は、移動中に行われる業務と労働時間について考えてみます。  
 労働時間は労働基準法等で明確に定義されているものではなく、過去の裁判例から「使用者の作業上の指揮監督下にある時間または使用者の明示または黙示の指示によりその業務に従事する時間」(三菱重工業長崎造船事件・最高裁平成12年3月9日判決)とされています。
 
 出張については、以下のような判例があります。

出張時の移動時間は労働拘束性が低く労働時間と考えることは困難であり、たとえそれが車中で自由な行動が一定程度制限されていたとしても、それは事業場内の休憩と同様のことであり、それをもって当該時間が労働時間という解釈は出来ない。(横河電機事件 平6.9.27 東京地裁判決)

さらに厚生労働省では、以下のような通達を出しています。

出張中の休日はその日に旅行する等の場合であっても、旅行中における物品の監視等別段の指示がある場合の外は休日労働として取り扱わなくても差し支えない。(昭23.3.17 基発461、昭33.2.13 基発90)
こうした判例や通達から、移動中の特別な指示がない限りは、労働時間として認めなくて良いとされています。
 では、移動中に行う業務はどうしたらよいのでしょうか?

 出張など、事業場外で業務を遂行し、労働時間の算定が難しい場合には、通常、労基法38条2に定める「みなし労働時間制」を適用することができます。みなし労働時間を適用した場合は、実際の労働時間に関わらず、所定労働時間労働したものとみなすという取り扱いになります。
 この制度なら移動中の仕事も労働時間とみなしてもらえるので良いかと思われますが、長時間の移動を伴う仕事の場合で、実労働時間が短かくても、一日分の仕事をしたと認めなくてはならず、先の判例や通達の考え方とは反することになってしまいます。

 いまやモバイルパソコンをもってWi-Fiにつなげば、どこでも仕事ができる時代となりました。こうした環境の変化を考えると、先の判例や通達の考え方にそのまま従ったり、みなし労働時間などで包括的に管理することが最善の方法とは言い難いと思います。やはりこうした移動中の労働時間は、労働者の自己管理に委ね、移動中の労働に関してしっかりと申告してもらうことが必要なのではないかと考えます。こうした管理は、移動中だけでなく、モバイルワークやテレワークといった新しい働き方に対応するものです。働き方改革は、こうした新しい労務管理に取り組むことも考えていきたいですね。

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