酒の肴に上司の悪口や会社批判というのは、

往々にしてあることかもしれません。

誰でも、そんな経験のひとつやふたつ、みっつ、よっつくらいは

あるでしょう。

それを一つ一つ取り沙汰するのはどうかと思いますが、

度を越したものであれば、人事にかかわることがあります。

 

実際、上司批判や会社批判を理由として

懲戒解雇したことを有効とした判例もあります。

(総友会事件 東京高裁平成4年5月28日判決・労働判例610号)

 

なぜこのような判決が出たかというと、

労働者は、主たる義務である労働義務の付随義務として、

「忠実義務」を負っているからです。

企業の内外を問わず使用者の利益を不当に害してはならず、

たとえば、会社への意見批判等も、事実に基づかず、または誇張されているような、

企業秩序を乱すようなものであってはならないとされているんです。

お酒も愚痴もほどほどに、ということですね。